この記事はこんな方にオススメ
- MetaMaskを作った会社を詳しく知りたい方
- ブロックチェーン、スマートコントラクト開発ツールを知りたい方
- ブロックチェーン技術を活用した企業を知りたい方

MetaMaskは今や、月間利用者数3,000万人を超えた仮想通貨ウォレットになりました。
今回はそのMetaMaskを作った企業ConsenSysをご紹介します!
MetaMaskの開発以外にも興味深いプロジェクトがあり、web3時代を切り開く企業です。
実は海外の大手IT企業では、ブロックチェーン開発企業、web3系スタートアップへの転職が盛んです。
グーグル、アマゾンなどの大手テックから人材が流出している…仮想通貨やWeb3関連企業への転職が加速
出典:BUSINESS INSIDER
当記事でぜひ時代を先取りする企業を把握しておきましょう!
MetaMaskを作った会社ConsenSys
ConsenSysについて

出典:consensys
ConsenSysはグローバル展開しているブロックチェーン技術開発企業です。
Forbes Global 2000に選ばれるほどの実績があり、非営利団体や各国政府と協力して、
パブリック(誰でも使える)およびプライベート(利用者限定)ブロックチェーンを構築、展開しています。
同社のミッションは、DAO、NFT、DeFiを使いやすく、アクセスしやすく、それらブロックチェーン技術を基盤としやすいものにすることです。
ConsenSysの基本情報
本社 | アメリカ、ニューヨーク |
代表者 | Joseph Lubin(イーサリアムの共同創業者) |
創業 | 2014年 |
支社 | 日本、香港、オーストラリア、ロンドン、ドバイ、フランス、イスラエル、アイルランド、スイス、ドイツ、ルーマニア、カナダ |
従業員数 | 700〜 |
評価額 | 70億ドル |
上場 | 未上場 |
サービス | イーサリアムを専門に扱うブロックチェーンプロダクト開発企業 |
プロダクト | Infura, Quorum, Truffle, Codefi, MetaMask, Diligence |
こちらはConsenSysの紹介動画になります。
プロダクトの紹介
仮想通貨ウォレット「MetaMask」

出典:consensys
MetaMaskは誰でも無料で使えるブラウザ上のウォレット。
できることは、イーサリアム系トークンの購入、保管、送信、スワップ(交換)です。
ブラウザ拡張機能や、モバイルアプリとして提供され、安全なログイン、暗号資産を管理するために必要なすべてを備えています。
MetaMaskを使うときに一番気を付ける点は「秘密鍵(シードフレーズ)」の保管です。
16桁〜24桁の英単語の組み合わせを「秘密鍵(シードフレーズ)」と呼びます。
失くしてしまうと二度とMetaMask内の仮想通貨にアクセス出来ないので、要注意です、、!
MetaMaskの使い方や、インストールの仕方は下記の記事を参考にしてみてください。
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【入門編】仮想通貨ウォレットMetamaskの設定を徹底解説!
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またMetaMaskの強みは、拡張性の高いAPI。
用語解説
API・・・API(Application Programming Interface)の略。異なるサービス同士が互いのサービスと連携するときに、利用するハブ、窓口のこと。
APIを使うことによって外部サービスとの互換性が高まり、いろいろなweb3のサービスと連携が可能になります。
そのためMetaMaskを利用していれば、DeFi(分散型投資)サービスや、OpenseaなどのNFTマーケットプレイスなど、
ウォレットが必要となるサービスにカンタンにアクセスできます。
金融向け開発ツール「Codefi」

出典:consensys
商取引や金融系システムのためブロックチェーンアプリケーションのセット。
Codefiを使って、ステーキング、仮想通貨のスワップなどが行えるDeFiサービスを構築することが可能です。
プログラム可能なスマートコントラクトがセットになっているので、
開発者は1からスマートコントラクトを書いていく手間が省けます。
ソリューションの導入に必要なコーディングの80%を削減、開発コストを削減してと市場投入までを時間の短縮します。
イーサリアム開発プラットフォーム「Infura」

出典:consensys
オープンソースのInfuraはイーサリアム開発プラットフォームで、開発者数は世界でなんと43万人もいます!
InfuraのイーサリアムAPIを通じて提供されるサービスのETH取引額は年間換算1兆ドルを超えており、
市場を牛耳っているブロックチェーンインフラサービスと言っても過言ではありません。
API as a Serviceという様々なアプリとブロックチェーンをつなげる、バックエンドの役割も果たします。
企業向けスマートコントラクト開発プラットフォーム「Quorum」

出典:consensys
Quorumもまた、イーサリアムをベースとした
企業向けスマートコントラクトプラットフォームで、
2020年にConsenSysが買収しました。
承認された参加者のみがノード管理者となれるコンソーシアムチェーンを採用しており、
数種類のコンセンサスアルゴリズムから用途に合わせてアルゴリズムを選択することが可能。
用語解説
コンソーシアムチェーン・・・特定多数の運営者によって非公開なデータ処理を実施する場合につかうブロックチェーン。
パブリックチェーンとプライベートチェーンの中間に位置する種類のチェーンです。
またQuorumには3つの特徴があります。
Quorunの3つの特徴
・プライバシーに配慮したトランザクション
・パーミッション型のブロックチェーン
・ファイナリティを担保するコンセンサスアルゴリズム
プライバシーに配慮したトランザクションとは、コンソーシアムチェーンを使うことができるので、
ユーザのアクセス範囲を調整できるようになります。
パブリックだと誰でもアクセスできて、プライベートだと特定ユーザしかアクセスできないといった形で、
その中間に位置するコンソーシアムチェーンでしたね。
つまり、取引履歴の公開範囲をカンタンに限定できるというわけです。
パーミッション型のブロックチェーンは、承認されたユーザだけがアクセスできるコンソーシアムチェーンで、
ネットワークに参加できるノードを管理できます。
ファイナリティを担保するコンセンサスアルゴリズムというのは、
暗号資産などの送金したとき着金後、改ざんされることのないよう複数のコンセンサスアルゴリズムを使って、
金融システムのインフラ構築ができるというものです。
用語解説
ファイナリティ・・・「完了の状態」や「最終」「以後変更できない」ことを意味します。
web2の時点では金融分野で「口座から別の口座へ送金されたお金が、最終的に受け取る人の資産になる瞬間」のことを指します。
web3のブロックチェーンでは、取引が変更できる確率が限りなく0に近づくタイミングのことで、
理論上51%攻撃で改ざんできる可能性があるため、「取引が変更できる確率が限りなく0に近づくタイミング」と表現しています。
スマートコントラクト用のスイートツール「Truffle」

出典:consensys
スマートコントラクト用のスイートツールを用意しているのがTruffle。
用語解説
スイート・・・1つのサービスに関連する複数のアプリケーションをセットにした製品のこと。
日曜大工に必要な工具セットのようなイメージです。
Ethereum Virtual Machine (EVM)を使用したブロックチェーン向けの世界最高水準の開発環境や、
GanacheというEthereum開発用のパーソナルブロックチェーンを用意したり、
作ったスマートコントラクトを使える状態にしたりと、開発者にとって便利なツールを取り揃えていますね。
監査ツール「Diligence」

出典:consensys
ブロックチェーンのセキュリティとEthereumスマートコントラクトの監査するツールのこと。
ブロックチェーン分野では、セキュリティがとっても重要!
産業が発展途上ということもあり、開発者が書いたコードに不備やバグがあると、
そこをハッカーに狙われて暗号資産を盗まれたり、実際に被害が発生してしまいます。
ConsenSysのスマートコントラクト監査サービスは、スタートアップから大企業まで、
Ethereumブロックチェーンアプリケーションの立ち上げと維持を支援します。
導入することのメリットは様々ありますが、ざっくり下記のような効果を期待できます。
Diligence導入の効果
・開発初期段階でコードを監査し、ローンチ後に致命的な脆弱性が発生するのを防ぐ。
・継続的な検証によって、コードを書いて変更するたびに、セキュリティの脆弱性を監視、また脆弱性レポートも受け取れます。
・自動化されたセキュリティ分析で、スマートコントラクトにおけるセキュリティの脆弱性をスキャン。
・潜在的なハッカーの侵入口を特定し、プロジェクトの攻撃対象領域を可視化。
・インシデント対応計画があり、お客様のチームがセキュリティ問題を迅速に特定、報告、対応可能。
といった具合です、優れものですね!
今後の展開(アップデートなど)
今後はMetaMaskのアップデートと、ブロックチェーンゲームへの展開が予想されています。
まずは予定されているアップデート内容から見ていきましょう。
MetaMaskのDAO化計画とトークン発行
DAO化の詳細やスケジュールについては明確になっていませんが、
MetaMaskはDAOによって、運営される可能性があり、トークン発行の予定もあるそうです。
MetaMaskを長く使っているユーザに対して、トークンが発行される、という可能性は大いにあるかと!
そして、ConsenSysの最高経営責任者(CEO)のJoe Lubin氏は、
暗号資産メディアDecryptで下記ように今後のアップデートを語っています。
「我々は近々ローンチ予定の新しいMetaMaskのインターフェースを開発しています。
そして、MetaMaskをDAO化するための計画も進行中です。
これは、MetaMaskを管理するものではなく、MetaMaskの新たな機能開発に資金を提供できるようにするためです。」
参考記事:business wire
MetaMask Institutional

出典:consensys
アップデートついでに、MetaMaskは新しい機能を実装した、
プロ版のウォレットもすでにローンチしているのでご紹介しますね!
プロ向けのMetaMask、それが「MetaMask Institutional 」です。
主に機関投資家向けのウォレットですね。
ポートフォリオをダッシュボードの形で資産の増減を分析できたり、
異なるアカウントやマーケットプレイスで保有されているNFTのトラッキングも可能に!
そして、NFTでブランド力を高めるマーケティングにも使えます。
その理由は、MMI(MetaMask Institutional)のNFT機能があり、
組織のNFTポートフォリオ全体を一箇所に集約が可能になるからです。
企業がBAYCやCrypto PunksのようなブルーチップNFTを購入したり、コラボしたりしますから、
組織全体で資産としてNFTを管理することは非常に大切なことです。
またMMI Portfolio Dashboardという機能では、
組織のすべてのウォレット(非保管型、ハードウェア、保管型)を、
1つのポートフォリオに統合して、閲覧することができる分散型アプリケーション(dapp)として利用できます。
ブロックチェーンゲームへの展開

出典:oasys
ConsenSysはゲームに特化したブロックチェーンの開発を進める
日本発のOasysとパートナーシップを結びました。
OasysはコンセンサスアルゴリズムにProof of Stake(POS)を採用しているプロジェクトで、
彼らのブロックチェーンのバリデータは、バンダイナムコ研究所などのゲーム会社、Web3系の企業21社が担っています。
用語解説
バリデータ・・・ブロックチェーン上の取引が正しいことを承認する人のこと。
厳密には承認するノード(インターネットに接続している端末)のことを指す。
ConsensysはOasysに開発のインフラ面で支援をして、OasysはMetaMaskの利用を推奨することでConsensysをサポート。
彼らが協業する背景としてブロックチェーンゲームが普及するには、
ゲームプレイに必要なウォレットの開設と、ゲームへの接続の難しさがユーザへの課題となっているため、
両者が解決策を模索しています。
イーサリアムの大型アップデートThe Mergeで、ConsenSysがNFTをプレゼント!
NFTをゲットする方法(ガス代のみ)

出典:ConsenSys

2022年9月8日時点の情報です!
The Merge後のNFTゲット期間終了後に見られた方は、何卒ご了承ください!
イーサリアムの大型アップデート「The Merge」を記念して、
なんとConsenSysがNFTを配布します!
もらえるNFTの詳細はまだ不明ですが、確証はありませんが、
私は「THTE MERGE APPROACHES」と書かれた上記のような絵に近いものと推測しています。
入手方法は下記ConsenSysのブログ記事にあるリンクでも見れますが、
当記事でも入手方法をご紹介します!
ConsenSys to launch one of the first green NFTs on Ethereum mainnet
出典:ConsenSys
ざっくり無料NFTをもらえる手順(条件)は以下の通り。
来るべきThe Mergeまでに準備しておきましょう!
step
1The Mergeが行われた日、Merge hub上にアップされるwebページに移動。
step
2NFTをゲットできるwebページに移動したら、MetaMaskウォレットを接続。
まだMetaMaskを開設していない方は下記の記事からどうぞ!
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step
3接続したら、ガス代を払ってNFTをClaim(要求のボタンクリック)で完了。
「ガス代」とはNFTなどをゲットするときの手数料でETHのことです。
MetaMaskに一定量のETHを持ってないと、NFTをゲット(Claim)できません。
ガス代はその時のネットワークの混雑状況によって変わるので、余裕を持って1万円分ぐらいの
ETHを買っておいた方が無難かもしれません。
MetaMaskを開設し終わった方は、下記bitFlyerやCoincheckで口座開設して、
自分のMetaMaskにETHを送金して、準備をしておきましょう!
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NFTをゲットできる期間

出典:ConsenSys
The Mergeが行われた日のEST 米国東部標準時午前9時ぐらいから72時間以内はゲットできるので、
日本時間に直すと、The Mergeが行われた夜中の23時ごろから3日間(72時間以内)となります!
上記のMerge hubのページで「BE THE FIRTS TO KNOW」からメールアドレスを登録できるので、
The Mergeのタイミングを見逃したくない方は登録必須です!
またMergeは9月10日〜9月20日の間で起こると言われているので、
Twitterや大手仮想通貨系メディアもしっかりチェックしておきましょう。
ただし、The Mergeが近づいてNFTをMint(NFTをゲット)できるタイミングが分かったタイミングで上記の時間は、
更新されるので、日本時間23時ごろというのも変更になる可能性もあるので注意です!
そして、The Merge後はConsenSysのWebページが閉じて、リンク切れしている場合などは、
当記事でも無料NFTゲットの記載は削除する可能性がありますのであしからず。
誰がNFTを作ったのか?
Invisible Northと共同でアーティスト兼イラストレーターのChris Skinner氏が手掛けました。
3日間でしかもらえない限定NFTとなるため、将来The Mergeに立ち会った証として、
将来価値が上がるかもしれません。
また、NFTは1人1個が基本ですが、早い者勝ちでゲットできるかどうかはわかりませんので、
早めにアクセスした方が良いかもしれません。
ただし、当日は世界中のユーザがアクセスするので、アクセスが集中してページが表示されなかったり、
ガス代が高くなったりする可能性は十分にあるのでご注意を!
まとめ
ConsenSysはまさにweb3業界のインフラといっても過言ではない企業であることを、
理解いただけたと思います。
MetaMaskウォレットの利用がもっとカンタンになると、一気に利用者が増えて、
業界も活発になることは間違いありません。
まだMetaMaskを使ったことない方は下記の記事を参考にさわってみてはいかがでしょうか?
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最後に今回の記事をまとめてみましょう!
ConsenSysにまとめ
・MetaMaskの月間利用者数3,000万人を超え、利用者数最多の仮想通貨ウォレット
・Infuraなど開発ツールも構築も取り組んでおり、利用者数43万人
・DAO化、トークン発行に加えて更なるMetaMaskのアップデートにも期待ができる
以上、ConsenSysについての徹底解説でした。
今後もweb3企業を紹介していくので、ここから次のGAFAが出てくるかも?