ゲームをしてお金を稼ぎたい。
「好きなことで、生きていく」というキャッチフレーズが2019年ごろから流行り始めました。
Youtuberやプロゲーマーが自分の得意分野で稼いでいるケースが増えてきましたが、特にeスポーツの分野にて日本国内の市場はようやく発展し始めたばかりです。
当記事ではアメリカ、ロサンゼルスに拠点を置くeスポーツの海外プロチーム「FaZe Clan」を紹介しつつ、世界のeスポーツ市場の成長と理由を深掘りします。
「FaZe Clan」を取り上げる理由は、世界でもっとも有名なeスポーツチームのひとつであり、3.5億人ものファンに支えられているからです。
成長産業のeスポーツ業界は各ビジネスと相乗効果が得られやすいビジネスモデルのため、eスポーツ✖️〇〇といった形で成長しそうなビジネスの組み合わせも考察していきます。
そもそもeスポーツってなんだっけ?
eスポーツとは
「eスポーツ」は、「Electronic Sports(エレクトロニック・スポーツ)」の略で、テレビ・PCゲーム競技のこと。
ゲームの種類は様々で、例えば下記の様なジャンルがあります。
・FPS「First Person Shooter(ファーストパーソン・シューター)」
・TPS「Third Person Shooter(サードパーソン・シューター)」
・格闘ゲーム
FPS、TPSは銃などの武器をもって戦う戦争ゲームなどですね。
有名なゲームタイトルだと、下記の様なタイトルがあり、日本国内でも芸能人がYoutubeでゲーム配信をしたり人気を集めています。
・エーペックスレジェンズ(Apex Legends)
・コールオブデューティー(Call of Duty)
・レインボーシックスシージ(Tom Clancy’s Rainbow Six Siege)
格闘ゲームだと、下記の様なタイトル。ストリートファイターならウメハラ選手や、東大卒プロゲーマーときど選手が有名です。
・ストリートファイター
・鉄拳
・大乱闘スマッシュブラザーズ
上記以外のゲームタイトルではサッカーゲームの「FIFA」も対象に。賞金はなんと300万ドル!(約3億円)
Faze Clan
Faze Clanはどんなチームなのか

出典:FazeClan
FaZe Clanは2010年にeSportsチームを創設していて意外と歴史は古い。
NASDAQに上場していて、2021年度の収益は推定5,000万ドルほど。
世界各国でeスポーツチームが立ち上がる中、収益化できるているチームはまだひと握りという状況です。
『Call of Duty(COD)』や『PUBG』、『Fortnite』といった人気ゲームのプロゲーマーのチームを運営。
ミレニアル・Z世代の若者から絶大な人気を誇り、SNSでのフォロワー数は累計で3.5億人を超える。
FaZe Clanの始まりは1つのYouTubeチャンネルです。
立ち上げたのは、エリック・リベラ、ジェフ・エマン、ベン・クリステンセンの生粋のゲーマーたち。
アクションゲームにはいわゆる「言語の壁」が存在せず、ルールを理解してさえいれば、誰でも配信を楽しむことができる。だから、扱うゲームを増やせば増やすだけ、リーチできるファン層を世界的に広げられる。
現在の稼ぎ頭は、ブランドからのスポンサーシップ収入。コントローラーメーカー『Scuf Gaming』、キーボード・マウスメーカー『SteelSeries』などと早くから契約を結んでいます。
今年6月末時点で、主要ソーシャルメディアにおける累計フォロワー数は3億6340万人。NBAの「レイカーズ」(2億4240万人)やメジャーリーグの「ヤンキース」(1650万人)といった人気スポーツチームすらも大きく上回る。
なぜeスポーツが流行っているのか
Z世代やY世代に人気
株式会社クロス・マーケティング社の2021年8月、全国15~69歳の男女2,195名を対象に「ゲームに関する調査」によると、デジタルネイティブのZ世代(1996年から2010年に生まれた世代)、Y世代(1980年代から2000年代)のコンシューマゲーム(PlayStationなどの家庭用ゲーム機のこと)のプレイ頻度が高い。
コロナ渦で女性もゲームをプレイするようになり、プレイ時間、ゲームへの支出も増えている状態。
スマホゲームも同様にプレイ頻度、時間、金額が増加していますね、、!
毎日プレイしているヘビー層のうち、59%が10代という結果に。
有名プロゲーマーのストリーミング配信や、芸能人のYoutubeゲーム実況も増えてきたことから、Youtubeを開いたら好きな芸能人がゲームをしていて楽しそうだから始める、というパターンは多そうです。
eスポーツ世界市場
上記は各国のゲームに関する収益のデータです。
ゲーム機自体の売上、税金、BtoBビジネス、オンラインゲームとゲームの掛け金をすべて足した総額ですが、意外にも日本が3位にランクインしています。
中国の4.4兆円、アメリカの4.2兆円、日本の2兆円と非常に大きな市場ですね。
ゲームが上手ければ誰でもプロゲーマーになれるのか
まずは実力をつけて企業からのスポンサー契約がもらえるよう配信活動に専念すべきです。
そして、スポーツ選手と同じ様に毎日練習して、勝ち続ける必要がありますから、根気強く、ロジカルに考える力が必須となります。
日本初のプロゲーマーの梅原大吾さんも下記通り
感覚で勝つのは、ほとんど不可能なので。「こうしたら、こうなる」と論理的に考える必要があるんです。
ちなみに梅原さんは、2010年8月「世界で最も長く賞金を稼いでいるプロゲーマー」としてギネスブックに認定、2016年、さらに2つの認定を受け、3つのギネス記録を持っているそうです。
日本でもっと早くプロゲーマーの波が来ても良さそうですね。
eスポーツと他のビジネスの組み合わせ
ぱっと思いつくものでも下記のジャンルがeスポーツ(ゲーム)と相性が良く、さらに市場が成長しそうです。
・メタバース
・NFT(ブロックチェーン)
・メンタルケア
・コーチング(プロゲーマー育成)
個人的に一番注目しているのは「NFT(ブロックチェーン)」の分野が来るはず!
2022年はいろんなブロックチェーンゲームがリリース予定のため、新しいビジネスモデル「GameFi」が注目されつつあります。
「GameFi」とは、GameとFinanceをくっつけた造語。
ゲーム内アイテムなどのNFTを売却することなどによりお金を稼ぐことができる。
注目されているタイトルは下記の通り。illuviumはポケモンのようなモンスターを育てて戦うゲーム。
Star atlasは3種族に分かれて戦争するSFゲーム、Sandboxはマインクラフトのように土地を買って、
家を建てたり、服やアイテムを作成してNFTとして販売することも可能です。
ブロックチェーンゲームはeスポーツのようにプロゲーマーでなくても、ユーザが自由に稼ぐことができるのでハードルは下がりますね。
プロゲーマーは広告収入や、スポンサー企業と契約して報酬をもらうパターンだから実力があっても、プレイし続ける胆力が必須。
まとめ
Faze Clanのようなプロゲーマーを抱える企業が増えれば、職業「eスポーツ選手」として求人票を出す企業が出てくるかも。
日本はSonyや任天堂のように世界的に有名なコンシューマゲームを作る会社があるので、「eスポーツ」の分野に飛び込んでいくための環境はあるはずです。
これまでゲームをまったく知らなくても、世界的なトレンドとして把握しておくべきですね。
「ゲーム=悪」というイメージが強かった印象がありますが、「スポーツ」として認められるようになったのも、インターネット、配信技術の進化のおかげ。
5Gになれば、Meta社のメタバースプロダクトも遅延なく仮想空間上でコミュニケーションを取れるようになるでしょう。